恋すると

本当は一個前の記事はこの題名になるはずだった。気づいたら私がストレートの舞台をどのように捉えているかの話になってしまったので、題名を変更した。

今回こそ、題名に沿った話をしたい。

 

ご存知の方もいるかもしれないが、現在22歳、大学をこの春卒業するわたくしは恋人がいたことがございません。

中高6年女子校の免罪符もそろそろ効かなくなってきた。まずいぞ。

しかし毎日は結構充実していて、これは間違いなく俳優T(もうみんな覚えただろう)に恋する毎日を送っているからだと思う。最近やっと認めたが、これが恋したと言わわなければなんと言うんだろうと思う。

 

大学2年の夏にTにハマってから、Tのオタクとして恥じないために見た目をなんとかしようと漠然と思った。

はじめに考えたことは「服は何を着ればいいんだ!?」であった。インスタとかを漁ってそれなりに考えた。よく言う顔タイプじゃないけれど、フリルやレースって顔じゃないな…ピンクって顔でもないな…などと自分の顔と服の相性も考えなくちゃと思った。

まああの、今でもおしゃれとは言い難いとは思うけれども、一応真っ当な人間っぽい服は着られてるかな…と思う。ちなみに色は黒白メインで主に寒色の差し色を入れたい派。

 

次は「顔面…どうする!?」であった。高校を出るまでろくに化粧などしなかったし、あんまり気にしていなかった。とりあえず一重が不利であろうことは電車の二重整形の広告で理解していたが、別にそこまで二重に執着はなかった。だから一重メイクとか検索してみんながどういう創意工夫を凝らしているのか、服同様に色々吸収した。スキンケアも何がいいとか肌のタイプがどうとか、随分調べたなあ。

結論としては「まず、盛り耐性がないことを自覚する。一重を生かすため、よくある可愛い系は目指さない。まつ毛は基本上げない。下まぶた目尻に色を入れて横長の目を目指す。前髪が無い分眉は真面目に描く」といった感じ。

 

3つ目は「髪型もっとなんかあるだろ」。当時は前髪なしのボブだったが、あんまり合っていなかったような気がする。楽だったし、昔の水原希子の髪型なので好きなんだけど。

Tはしないけれど、私はセンターパートのイケメンがとても好きだ。服や化粧で学んだが、地雷系や量産型みたいな可愛いのが合うタイプではないので、中性的な髪型もいいなあと思っていた。というわけで、ハンサムショートにした。これは我ながら、結構似合っていたと思う。最近はまた別の目標ができて髪を伸ばしている。

昨年11月末にTがインナーカラーを入れたので、私もお揃いにしようと入れてみた。これがまた案外と、我ながら似合う。就活などで戻すけど、また入れたい。Tのおかげで開けた新しい扉。

 

4つ目は「下着も気をつけるべきでは?」。ユニクロのブラトップでよくないすか?という適当生活をしていたのに、もうね、Tのことが好きという気持ちが大ジャンプした結果ですね、恐ろしい。下着も考えて選ぶべきでは?と思い始めた。あんまり赤裸々に話すのもどうかとは思うのでここらでやめておくが、シンプルで可愛いシリーズを見つけて、毎日ハッピー。最近出た新色も買って、もっとハッピー。

 

5つ目は「アクセサリー、真似しよ」。元々私は耳に物をつけるのは好きだったので、イヤリングは持っていた。かたやTはネックレスとリングをつけるタイプで、舞台俳優には珍しく(?)耳に穴が開いていない。

先ほども言った通り好きというだけで人は大分妙な行動に出られるもので、Tを真似しようと思った。首の詰まった服が好きなので、ネックレスは常時使うわけではないが、リングはTと同じ位置に着けている。怖くてごめん。

また、元々興味はあったが、Tの真似をしたい思ったことが後押しでApple Watchも買って、バンドも似たようなものにしている。今では大事な相棒。AirPods Proも買ってお揃いにしたいな、右側落としたらしいけど。

 

このように、Tに出逢う前後では私の心の持ちようも見た目も結構変化したと思う。恋すると人は可愛くなるとか言うし、これはやっぱりTに恋する毎日を送る事実を認めなくてはならない。

ありがとうねT、本当に毎日幸せ。

オタクではない人に「推しって付き合えないじゃん?」と純粋な疑問として聞かれたことがあるが、付き合えないからって好きであることをやめられるわけがない。凡そ世の中の片想いと変わらないよね。

開き直って、毎日大好き。毎日恋をする。いつでも幸せを願っている。

 

しかしこの話は、ここで終わらなかった。ハピエンで終わりたい人はここまでで閉じてください。

 

私の入っている大学のサークルでは、年度ごとにLINEグループが作られる。2歳下の後輩 (男)は私が1年生の時のサークルのLINEグループを見る術が無いはずなのだが(だって当時彼は高校生なのだから)、私の同期(男)に見せてもらった際に私の1年生時の写真も見たらしい。それで同期に「(私)さん、垢抜けたんですね」と述べたそうだ。LINEを見せた同期から聞いた。

とても親しいというわけでもない後輩に客観的にそう言ってもらえるのは頑張りが認められたようでありがたいが、なんとなくゾッとした。

 

全部Tのためにと言うと恩着せがましいが、Tのことを好きなあまりにやったことだ。それを外野から垢抜けましたねと言われると、違います!!と言いたくなる。いや、認めてもらえるのはありがたいのだけど。

それに、私は人に過去の写真を見られるのが苦手だ。いつの時代も振り返って自分が可愛いと思えたことがない。ブスとか脚太いとか罵られたことは無いけれど、それは周りが優しいだけ。

他の人が綺麗、可愛いと言われるのを聞くたびに、自分は綺麗、可愛いと言われないことによって自分が綺麗ではないことや可愛くないことを知ってきた。

そのくせ可愛いとか言われると嘘つけと思うのだから本当に捻じ曲がっているが、思ってもいないところから評定をつけられるとどうにもゾッとしてしまう。

いくらTのことが好きでもそこが治らない。う〜ん。何かよい心の持ちようがあれば教えてください。